授業7回目(7/16)

 

鈴木 幸光
鈴木 幸光
この1週間も雨が続きましたね。各地で被害が多く出ていますが、みなさんは大丈夫ですか? 雨はもうしばらく続きそうですので引き続き十分に注意して、安全に過ごしてください。
さて、本日はさまざまなスポーツや運動において共通する「基本姿勢」と、基礎トレーニングの一つである「スクワット」をテーマに行いたいと思います。そして、実技課題では身近にある「紙」を使った運動の内容を用意しましたので、周りのものに注意しながら、チャレンジしてみてください。ウォーキングもなるべく各自で続けるようにしましょう。
 
 

基本姿勢(ユニバーサル・アスレチックポジション)

スポーツ・運動をしていてうまくできないときに「なぜできないのか」「どうすればできるようになるのか」と自分へ問い続けることがあると思います。筋力が不足している、柔軟性が不足している、運動感覚が鈍い、などなど原因は人さまざまです。さらに、身体の各部位の使い方・姿勢(フォーム)の感覚が不十分な場合もあると思います。
今回はまず各種スポーツ・運動のベースとなる基本的な身体の使い方の一つとして、全身の構え(基本姿勢)について説明したいと思います。
さまざまなスポーツにおける構えを比較すると、画像のようにこれらが互いに似ていることがわかります。各スポーツの類似するこの姿勢を「ユニバーサル・アスレチック・ポジション(Universal Athletic Position)」と呼びます。
この姿勢の共通点は、スポーツのあらゆるシチュエーションにも無駄なく瞬時に対応できるよう「効果的」に、かつ「パワフル」に力を発揮するための結果として現れてきたものと考えられます。また「効果的」だからこそ「傷害の少ない」身体の使い方であると言えます。この姿勢の共通点は、以下のとおりとなります。

  • 下肢の3つの関節(膝・足首・股関節)がバランスよく使われている
  • 背筋がほぼ伸びている (背中・腰が丸まったり、反っていない)
  • 重心コントロールができ、バランスがよい
 
一方、以下のような姿勢は下肢の3関節をバランスよく使えていません。特に背中・腰が丸まった姿勢や、膝が伸びきって腰が高くなった姿勢はスポーツ時には避けるべきでしょう。
 

基本姿勢のつくり方

まっすぐに立った背筋のラインをそのまま維持(背中をまっすぐに)しながら、お辞儀をするように股関節を曲げて上半身を前傾させ、膝を曲げます。手の位置は基本的に自由で、バランスのとりやすいように使いましょう。股関節や膝の曲がり具合(姿勢の深さ)、上体の角度、重心の位置などは、各種スポーツや運動の目的に応じて調整し、適したポジションをみつけます。

身体の使い方としては、股関節(お尻)は身体の重心よりも後ろ側、肩は前側、背筋が伸びて(体幹がニュートラル)、股関節がやや曲げられた姿勢になります。また、足裏全体で体重が支えられるように重心の位置を調整します。この姿勢を力みなく、すっと取れるようになることが、スポーツパフォーマンスを向上させる上で重要になります。
実際のスポーツ・運動内容によって、姿勢の深さ(関節の曲げる度合い)は変わりますが、基本的な姿勢のとり方・関節の使い方は共通しています。
 


深さの種類
 


 

実技(スクワット)

適正な姿勢をつくる上で基礎となる「スクワット」を行いましょう。このトレーニングで正しい身体の使い方を覚えるだけでなく、脚に付いているたくさんの筋肉を鍛えることができます。ダイエット・シェイプアップのエクササイズとしても注目されているように、スクワットは短時間でも継続して行うことで、手軽に基礎エネルギー代謝を高めることが期待できます。また、重い荷物を持ち上げる時に背中・腰を丸めて持ち上げようとすると、腰を痛めやすいというのはご存知ですね。正しいスクワットの方法を学ぶことで、怪我の予防にも役立ちますので、正確な姿勢・動作を特に意識して、ゆっくりと行ってみましょう。
 
スタート姿勢
・足の位置は肩幅より少し広め、つま先はやや外向き
・両方の足裏全体に体重をかける。
・やや胸を張って、前方を見る。
(できるだけ高い姿勢になるよう意識する)
 
スクワットの流れ
スタート姿勢から、腰を少し後ろに引くようなイメージでゆっくりと股関節、膝、足首(足関節)を屈曲させて、上半身が自然にやや前に傾くようにします。戻る際もゆっくりと以下のポイントに気を付けながら反対の順番で行いましょう。
 
ポイント
・膝がつま先よりもあまり前に出すぎないようにする
・背中や腰は、丸めないようにする
・股関節、膝、つま先が同方向を向くようにする
・重心の位置が体の中心からブレないように意識する
 
回数・セット数(目安)
一般的には、10回を3セット〜5セットです。しかし、ひたすら量をこなすよりも、姿勢や動作を正確に丁寧に行うことを優先させることの方が大切です。それを意識した上で、自分の体力レベルに合わせて無理のない回数・セットで行ってみましょう。

身体の姿勢・荷重バランスを意識しながらゆっくり深い姿勢にチャレンジしましょう。徐々に身体が熱くなってくるのを感じられるはずです。
 
 

 
この3つの姿勢の中でどれが適正かはわかりますね。膝だけを曲げる姿勢、背中・腰を丸めた姿勢は、避けるようにしましょう。(右側が適正な姿勢です)
 


 

本日の課題

今回の課題は少し難しいかもしれません。紙(A4サイズ)を使って、チャレンジしましょう。 
もし難しすぎると感じる場合は、実施方法を変えても問題ありません。自分のできる範囲で一生懸命取り組んでみてください。
 

課題A

紙をできるだけ高いところから落とし、手の平でキャッチします。
10分〜20分ほど(最低5分以上)実施して、何回できるかチャレンジしましょう。

* 両膝を曲げた スクワットの姿勢 でキャッチすることがポイントです。
* 紙は、首よりも下でキャッチしましょう。高いところから手を離した直後にキャッチするのはNGです。
(手で紙をつかんだり、両手で挟んでキャッチすることもNGです)
* 窓を開けて、風通しをよくした状態で行うと、当然難易度が高くなります。
 
 

課題B

体をV字にして腹筋群を強化するトレーニングはよくありますが、ここではただトレーニングをするのではなく、紙に意識を向けながらバランス運動と腹筋トレーニングとを兼ねた運動にチャレンジしてみましょう。
 
1. 両手を広げ、両脚を浮かして 10秒。
2. 手の平に紙をのせて 10秒。
3. 脚(スネ)にのせて 10秒。
4. 頭の上にのせて 10秒。
5. 頭・手の平・脚にのせて 10秒。
 
 

課題C

遊びのように見えるかもしれませんが、やっているのは、運動感覚を鍛えるコーディネーショントレーニング(調整力を高める運動)です。紙を丸めて棒のようにしたり、小さいボールにしたりすれば、いろんな運動(遊び)の可能性が広がります。まずは真似してみてください。

準備するもの
・ 紙(A4サイズ)
・ コップ
・ 紙の棒の上に置くもの(例えば 消しゴムや筆箱など。マウスでなくても構いません。)

ポイント
* 丸めた紙のボールを浮かすときは、膝を使った屈伸運動(両膝を軽く曲げ伸ばすスクワット)を行う。

 他にも紙を使ってどんな運動ができそうか、自分で考えてチャレンジしてみましょう。  
 
 
出席フォームの回答は 7/19(日)の正午まで に送信してください。
 
 
* 実施した様子の動画か画像がある場合は、こちらのフォームより、データと一緒に提出してください。(Googleにログインしておく必要があります)。またはメールに添付での提出でも構いません。
* もし自分の基本姿勢やスクワットのチェックを希望される方は、データを添付してください。後ほど確認して返事をします。